新しいトヨトミに
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日々の暮らしを丁寧に美しく/Hanamori(ハナモリ)さん

 暮らしのことを発信する人々はたくさんいる。でも多くの場合、僕はそういった人々にどこか“けれん味” のようなものを感じてしまって、そのうちあまり見なくなってしまう。だから継続的に見るのは“自然な趣き” を感じられるような人だけになっていく。

 Hanamoriさんは『暮らしのコトや内装業のことを生業』に日々のことや好きなものをYoutubeやInstagramで発信している。その発信はどこまでも自然で、いつでもやわらかい印象を人々に与えてくれる。

 今回、たまたま個人的にYoutubeを見ていたらHanamoriさんの動画の中でトヨトミのストーブが紹介されており、ご連絡してみたところ、快く取材をご了承いただいた。

 Youtubeで動画発信を始めたきっかけ、影響を受けた本や映画、トヨトミとの出会いなど様々なことを聞いてみた。

発信のきっかけは
会社の採用動画

「動画制作を始めたのは会社の業務がきっかけです。新卒で入社した会社がリノベーション会社でそこでは広報をやってたんです。そのときに社長から『採用のための動画を作ってほしい』という依頼があったんですね。でも普通の会社なので動画とかそんなの作ったことある人っていなくて。誰もやったことがある人がいなかったから、とりあえず新卒に任せたって感じだったと思うんですけど、ネットで調べながら動画を作ってみたら、けっこう楽しかったんですね」

 そこから動画制作にハマったのだという。知り合いの結婚式の動画を作ったり、ネットで依頼を募集したりしていた。当時は一本500円(破格!)で動画制作を請け負ったりもしていた。

「そんなふうに好きでいろいろやってたんですけど、そろそろ自分の動画も一本作ってみたいなっていう思いが芽生えてきて」

 Youtubeで発信を始めたのはそれからだった。

「始めた頃は一人暮らしだったので、賃貸の一人暮らしの暮らしの知恵とかDIYのこととかを発信していました。だからその頃は18~25歳の視聴者の方が多かったですね。この古民家に引っ越してきてからは、より幅広い年齢層の方に見ていただけるようになってきました」

 発信するときに大切にしていることを聞いてみた。

「自分の好きなことだけしか発信しないってことですね。こういう媒体なので再生回数とか気にされる方も結構いるとは思います。たとえば『買ってはいけない』みたいな動画を出せば再生回数は行くと思うんです。でもそういうマイナスな発信はあんまりやりたくないなって今は思っています。好きなもの、好きなことだけ」

節目の年に
下した決断

 Hanamoriさんは3年間インテリアコーディネーターとしてフリーランスで活動されていたそうだ。しかし昨年の秋にとある会社の建築設計部に入社。どんなきっかけがあったんだろう。

「最初は会社員になるつもりは全然なかったんです。ただ3年間フリーでお仕事をさせていただく中で、業務の幅を広げるというのがこれ以上難しいのかなと思ってしまったんですね。建築業界って人の取り合いなんです。職人さんもそうで、いい職人さんに依頼するには人脈とか会社の力が大きい。自分のことだったらいくらでも待って、それから依頼するってことができるんですけど、お客様のことになると難しいですよね。そんな悩みを抱えているときに、知人から今の会社を紹介してもらって」

 年齢的に節目を迎えるタイミングだったことも大きかったのだという。

「20代から30代になる節目の年だったっていうのも大きいですね。未経験から入るってなると、これが最後のチャンスかもしれないと思ったんです」

「仕事はすごく大変ですね。入社した会社も新卒で入った会社も業種としては同じなんですが、新卒のときは広報で現在は建築設計。だから、ほんとに全部ゼロから学んでいるような段階です。フリーランスでやってたころは基本はワンルームの内装のこと、壁紙選んで、床材選んで、インテリアを選ぶ、みたいなことをやっていたんですが、今はもう物件を1から建てるということをやっているんですね。だから私がフリーランスでやってた業務が『5』だとすると『95』は知らない、みたいな。今は施工会社の方とか職人の方に『教えてください』って聞きながら毎日やっているような感じです(笑)」

 すでにクリエイターとして成功を収めている中で、新たな世界に飛び込むことに不安はなかったのだろうか。

「いろんな人が成功と言ってくださるんですけど、たぶんそれってYoutubeの再生回数とか数字の部分だと思うんですね。自分の中で将来やりたいこととかそういうのはまだまだ全然達成できていない。だからこれからのライフイベントとか色んなことを考えたらもっと頑張らなきゃっていう思いがあったんです」

暮らしの考えを培った
実家の決めごと

 日々の暮らしについてのことも聞いてみた。暮らしのルールはある程度決めているのだという。

「旦那も私も働いているので、夕飯作りは1日交代制になっています。得意不得意があるので分担って難しいと思うんですけど、二人とも料理が好きなので。洗い物はその日のご飯を作っていない方がやる。お風呂掃除は最後に入った方ですね。どちらがやるか自動で決まっていくような仕組みになっています。床の掃除はロボット掃除機。洗濯・乾燥はドラム式洗濯機がやってくれます。自分の時間を作るために、一部の家事を家電にやってもらうっていうのも大切かなと思います」

 そうした生活に対する考え方には母の影響があったそうだ。

「うちは結構変わってるかもしれないんですけど、小さいときからあんまり子供扱いされなかったんですよね。ひとりひとりがチームのメンバーみたいな。なので、大人も子供も男女も関係なくて、それぞれに役割が与えられていました。子供は“洗濯物と犬の世話”、父が“朝ご飯”、母が“お弁当と夕ご飯”みたいに全員が役割分担されているようなイメージです。でも忙しいときとかやりたくないときはおばあちゃんに交渉したりとか、妹にお小遣いあげてやってもらったりとか(笑)。タスクはあるけど方法は自由でいろいろ。そういう考え方があったので、早くから一人で生きていく力が身についていたのかもしれません」

「自分ってすごく楽観的なんですよね。ポジティブというか。あんまりイライラすることもなくて。全部いいふうに捉えがちなんです。何があっても『なんとかなる、大丈夫』って。そういうのも母の影響だと思います。唯一彼女が怒るのは『ありがとう』と『ごめんなさい』を早く言わないとき。悪いと思ったらすぐに謝らないといけないんです。悪いと思ってなければ謝らなくていいんですけど。でも『ありがとう』を言えないときはよく怒られましたね」

 そんなHanamoriさんだが、一度だけ絶望的な状況になったことがあったそうだ。

「大学時代、フィンランドに留学していたときにドイツに旅行に行ったんですね。観光を終えてホテルに戻るときに間違った行き先の列車に乗ってしまって。はっと気付いて下りたら誰もいない片田舎の無人駅。人もいないし、電車も来ない。前日にはスマホをすられていたので誰にも連絡を取れない状況で。でも寝たら危ないと思って、夜が明けるまでひたすら絵を描いて過ごしました(笑)」

小説の世界から
イメージした都会

 Hanamoriさんをかたどってきたものについて知りたかった。どういった経験がそのやわらかい人柄、美しいセンスを構成する要素になったのだろう。

「実家が本当の田舎だったんです(笑)。だから本ばかり読んでいる子供でした。本を読んで山と川で遊んでみたいな。中学時代はバレー部、高校時代は軽音部でベースをやっていました。ほんとに娯楽がないところだったんですけど、ラジオはギリギリ入るような感じだったんですね。だから音楽と本が青春でした」

 無限の発想ができる文字の世界に都会への憧憬を重ねていたのだという。

「10代のときって外の世界を知らないから、都会の話とかそういうのはすごく影響を受けました。石田衣良さんの『池袋ウエストゲートパーク』とか、東京ってこんななんだって思いながら読んでいました。実際は全然違ったんですけど(笑)。あとは中学のときに読んだ綿矢りささんの『蹴りたい背中』とか『インストール』とか。都会の10代の子はこんな感じなんだっていう衝撃がありました」

 和室の押し入れにはDIYで作った本棚がぴったりはまっていて、オリジナルの書庫となっている。おすすめの本を聞いてみた。

「田辺聖子さんの『ジョゼと虎と魚たち』っていう短編はすごく素敵でお勧めです。もともとはそれが原作になった映画が大好きだったんですね。くるりの『ハイウェイ』っていう主題歌も素敵で。あとオードリーの若林さんが書いた『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』も面白かったです」

トヨトミのストーブが
好きだから

 不思議に思っていたことを聞いてみた。

“どうして今回トヨトミーツの取材を受けてもらえたんでしょうか?”

「最初取材に来ていただけるってお話を聞いたときは驚いたんです。『ここ関東だけどトヨトミさんって名古屋だよね?』って。もともと顔出しもしていないですし、あんまり取材はお受けしていないんです。ただ自分が普段から使わせていただいているアイテムの会社さんならぜひお願いしたいなとは思っていて。だからなんで取材受けたかっていうのはもうほんとにシンプルに好きだからってだけですね(笑)」

 お部屋を暖めていたのは、『KS-67H』のホワイト。初めての石油ストーブだったが性能にも満足しているのだという。

「ストーブにはめちゃくちゃお世話になってます。ここは天井を高くしてしまったので、ほんとに寒いんですよ(笑)。エアコンだけだと外と同じってくらい寒いんです。実家はガスストーブで、こういう灯油を使うものは初めてだったんですけどすごく満足しています。これがないと冬は超えられないですね。選んだ理由は、もう見た目と馬力。トヨトミさんしかないなって」

いつかは
旦那と犬と
山で暮らしたい

 最後に今後の展望について聞いてみた。

「ふわっとしてるんですけど。いつか山の中に住みたいんですよ。旦那と犬と一緒に。子供のときみたいに里山の中に住みたいんです」

『わりとはっきりしています』と言うと、Hanamoriさんは笑った。

「あとは発信で言えば、今までは賃貸だったので大きくいじることができなかったんですけど、今後は建てたりとか内装を思うようにやってみたりとか、そういうフェーズに移っていきたいなと思っていますね」


ご紹介したストーブ

KS-67H ホワイト
高火力のラウンドタイプストーブ。
https://www.toyotomi.jp/products/heating/convection/normal/ks-67h


インタビューのお相手

Hanamori(ハナモリ)】さん
公式Youtube:https://www.youtube.com/channel/UC8-N_6GBPmT40pOpg5YOirA
公式instagram:https://www.instagram.com/hanamori_884/


※本記事に掲載の情報は2023年4月時点のものです。
※撮影したモデルは現在販売しているモデルと外観が一部異なることがあります。


photo / oshima
interview & text / gambe


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