千葉県市川市にあるアウトドアショップ『TRUNK ZERO(以下トランクゼロ)』。トランクゼロが掲げるコンセプトは“ミルジュアリー”。これはミリタリーとラグジュアリーを組み合わせた造語なのだそう。トランクゼロでは自衛隊仕様ストーブ『宿営暖房I型』の展示を期間限定で行わせていただき、多くのユーザーから好評をいただきました。
今回は関東地方でトランクゼロ、トランクシックスの2店舗を運営する代表の清水さんにお話を伺いました。
「もともとキャンプが好きなんですけど、キャンプギアの中でもハコ系のものが好きなんですね」
『ハコ』とはコンテナやツールボックスなどのこと。そういった棚や箱が好きで当時からそういったキャンプギアを集めていたのだという。
「あと人が集まる場所のことをハコって言いますよね。その二つの意味を込めて『トランク』。それとゼロからのスタートという意味で『ゼロ』。それでお店を『トランクゼロ』と名付けました」
トランクゼロをオープンする前はアパレル関連の会社のキャンプ用品やスノーボード用品部門で働いていた清水さん。自分でお店を始めるに至った理由はなんだったんだろう。
「入社した頃から『自分でお店をやってみたい』って思いはずっとあったんです。だから会社の社長にはたまにそういう相談をしていて。その度に『もうちょっと勉強してからにしなよ』と言われていたんですが、年齢が40代になりかけたときに真剣にお話をして。それで会社員を辞めてトランクゼロをオープンしました」
トランクゼロを語る上で外せないワードである『ミルジュアリー』。ミリタリー×ラグジュアリーという一見混じり合わないように思える二つのキーワードが組み合わさったこの言葉がお店のコンセプトだ。
「トランクゼロは、M16(※)にも入っている『BONFIRE GO OUTSIDE』っていうブランドをやっているボンちゃんって人に色々手伝ってもらって作ったお店なんですね。内装のデザインをしてもらったり、最初はここでレジに立ってもらったりとか。当時のトランクゼロはアウトドアとミリタリーのショップっていう感じで軍用品とか軍の払い下げ品とかを置いてたんです。でも、あるとき『ちょっとアイテムが濃すぎじゃない?』ってボンちゃんに言われて。なんかちょっと専門的になりすぎじゃない?って」
※16ブランドが参加した名古屋発のガレージブランド集団。多くのアウトドアユーザーから高い支持を集めている。
そこで思い浮かんだのが、ミリタリーの中にラグジュアリーというエッセンスを入れること。それがトランクゼロ独自のオリジナリティを生み、その特徴的なセレクトはアウトドアユーザーの間で話題になった。
「ボンちゃんが『ミルジュアリー』っていう名前も考えてくれたんです。もともとはキャンプ好きって共通点で出会ったんですけど、そういう出会いが今のトランクゼロを作ってくれていますね」
愛知県で毎年5月、11月に行われる日本最大の遊びの祭典『フィールドスタイル』。その中でも大きな人気を集めているのがM16のブースだ。その人気は凄まじく、毎回長蛇の列ができており、開催前日から並び始める人もいるほど。トランクゼロはそのM16を形成するブランドの一つだ。
「M16に入ったのはMMF(マウンテンマウンテンファクトリー)の山口さんに誘っていただいたことがきっかけですね」
山口さんは名古屋市のセレクトショップMMFの代表であり、M16の代表も務めている。トヨトミでも以前に取材(※)をさせていただいた。
※マウンテンマウンテンファクトリー トヨトミーツ記事
https://www.toyotomi.jp/toyotomeets/magazine/40506
ただ千葉と名古屋とではエリアが離れている。どういったきっかけで山口さんと親交を持ったのだろう。
「きっかけはサラリーマン時代まで遡るんですけど。当時の営業先のお店さんは東海地方に本部があるところが多くて、名古屋には毎週のように出張で行ってたんです。そんなときに名古屋の仲間から『面白いお店ができたよ』っていうのを聞いて。それで出張のついでにそのお店に行ってみたんです。それがMMF。そのうち代表の山口さんと仲良くなって、たまに飲みに行くようになって」
トランクゼロのオープンのきっかけを作ったのも山口さんの言葉だったのだという。
「『シンちゃんは自分のお店やったほうがいいよ』って言われたのが大きかったですね。オープンが決まった後はアイテムの仕入れ先を紹介してもらったり、色々とアドバイスや手助けをしていただいて。自分にとっては兄貴的な存在。多分そういう繋がりもあって、M16に誘ってもらったんだと思います」
M16に参加したことでトランクゼロを取り巻く環境も大きく変わった。
「うちは関東なので中部や西日本の方にはあんまり知名度がなくて。でもフィールドスタイルっていう全国からお客様が集まるイベントにM16として参加することで、色んなエリアの方にトランクゼロを知っていただけました」
来場するユーザーや他の出店者と直接やりとりすることで刺激ももらえている。
「フィールドスタイルはコアなお客さんが多いのも面白いですよね。そういうお客さんと話せるっていうのがシンプルに楽しい。生の声を聞いて、そこから自分の発想が広がったり交流が広がっていったり。それはすごく良かったと思いますね」
トランクゼロでは自衛隊仕様ストーブ『宿営暖房I型』を期間限定で展示していただいた。(現在は終了)
ユーザーの反応はどうだったのだろう。
「お客さんからはごつくてかっこいいと評判でしたね。名古屋の直営のお店でしか実際に見る機会がないって聞いてたので、ここがそういう場所になったのはよかったなって思います」
清水さんはプライベートでギアミッションのKS-GE67のオリーブを使用しているそうで、その日は店舗での展示も行っていた。
「発売して一番最初の頃に買ったものだと思います。GEAR MISSIONを知ったきっかけは誰かから『こんなん出るぞ』っていうのを聞いたこと。そういう面白いアイテムの情報ってなんか僕らの周りには回ってくるんです。絶対誰かがそういう情報を拾ってくる。キャンプやる人にありがちなんですけど、まだ世に出回っていないかっこいいアイテムを『俺が見つけた』って共有する楽しみみたいなのがあるんですよね。今はもうギアミッションは色んな人に知られて人気になってますけど」
これからのトランクゼロはどんな風に進化していくのだろう。
「細くでもいいんですけど、長くやっていきたいと思っていますね。ここ2、3年でオリジナル商品も結構出していて。物作りのところから関わって、もっと多くのオリジナル商品をお客さんに案内したいなと思っています。あとはコラボ商品とかさらに色んな人を巻き込みながらやっていきたいですね」
最後にこれからキャンプを始める方におすすめのアイテムを聞いてみた。
「最初はデイキャンプとかから始まると思うんですけど。やっぱ必要なのは椅子ですね。あとは簡易的なテーブル。それだけあれば、とりあえずは過ごせるし、楽しめると思います」
その際に購入するのはホームセンターで売っているような安いものでいいのだという。
「一度最低限の道具で行ってみて、『あれがあったらもっといいな』と思ったものを追加で揃えていけばいいと思う。もしかしたらあるもので十分と思うかもしれないし、もっと自分に合ったものが欲しいと思うかもしれない。もしもっとこだわりたいと思うなら、ぜひ一度トランクゼロのアイテムを見にきてください」
ご紹介したストーブ
宿営暖房I型(KS-SDF56) オリーブドラブ
ストーブガードが一体化した堅牢なデザインの自衛隊仕様ストーブ
https://www.toyotomi.jp/products/heating/convection/shukueidanbou/ks-sdf56
KS-GE67 オリーブグリーン
GEAR MISSIONの高火力ラウンドタイプ
https://www.toyotomi.jp/products/heating/convection/gear-mission/ks-ge67
ご紹介した店舗
【トランクゼロ】
住所:〒272-0805 千葉県市川市大野町2-112
営業時間:平日:12:00-20:00 土日祝日:10:00-18:00
定休日:木曜(臨時休業あり)
(営業時間・定休日について詳しくは公式WEBサイト・公式SNSをご確認ください)
電話番号:047-727-7717
公式WEBサイト:https://store.trunk-zero.com/
instagram:https://www.instagram.com/trunkzero/
※本記事に掲載の情報は2023年9月時点のものです。
※撮影したモデルは現在販売しているモデルと外観が一部異なることがあります。
photo / asai
interview & text / gambe
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