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2024/4/5

いつ起きるかわからない災害に石油ストーブを/福島県田村市 白石高司市長

 福島県田村市。阿武隈山系のほぼ中央に位置する豊かな自然と深い歴史・文化に恵まれた場所です。田村市という地名は平安時代に征夷大将軍として蝦夷(えみし)を討伐した坂上田村麻呂に由来するそうです。

 そんな田村市でこの度当社の手回し点火式ストーブ「RS-G30N」を防災用品として採用いただきました。そこで今回は田村市の白石市長、小野副市長、市民部の鎌田部長、鹿又課長、鴻野係長にインタビューのお時間をいただき、「RS-G30N」採用の経緯、また田村市の防災対応など様々なことをお伺いしました。

手回し点火のストーブなら
災害時も安心できる

-この度は取材のお時間をいただき、誠にありがとうございます。

白石市長:いえいえ、こちらこそ遠方までお越しいただきありがとうございます。

-まず現在の田村市の防災への取り組みについてお伺いできますか。

白石市長:私が田村市の市長に就任したのが2021年4月のことです。就任に際して、公約の一つの柱とした「危機管理」を推進するため、危機管理室を設置しました。現在は具体的な政策として各地区の自助意識・防災力を高めるため、自主防災組織の設立を進めているところです。

-石油ストーブを防災用品としてご採用いただいた経緯についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

白石市長:いつどんな災害が起きるかわからないという中で、市民から多かったのが「寒さ」に対する要望です。寒さと暗さというのは何より不安を呼びます。暖かさがあれば心も身体も休まる。そこで思い浮かんだのが石油ストーブでした。

-その中で当社の手回し点火ストーブ「ぐるんPa」をお選びいただいたのはどういった理由だったのでしょうか。

白石市長:石油ストーブを探している中で、乾電池、ライター、マッチがいらない石油ストーブがあるということを聞きました。ストーブを使おうとしたら電池が切れていて点火できなかったという経験は多分誰もがあると思います。今は煙草を吸うという人も減っていますから、ライターやマッチがないということも普通にある。トヨトミさんの手回し点火ストーブならそういった災害時でも安心して使えると思いました。

-全国では防災用品として石油ストーブを採用していない自治体も多いように思います。どういった要因があると思われますか。

白石市長:全国の自治体で災害への備えとして実施している防災訓練は台風の時期である夏場におこなわれることが多いんですね。冬場に備えた防災備蓄が全国で進んでいないのは夏場に被災する意識がより強かったという理由もあると思います。ただ冬場の長期的な避難を想定すると停電でも使える石油ストーブは不可欠だと考えました。

市民参加型の
避難所宿泊体験を実施

左 鎌田部長 右 小野副市長
左 鴻野係長 右 鹿又課長

-田村市で取り組まれている防災対策についてお伺いできますでしょうか。

鹿又課長:昨年から避難所の宿泊体験という試みを始めています。行政だけの避難所の設営訓練ではなく、一般の方に避難所である総合体育館に来ていただいて実際にそこでの生活を体験していただく。実体験を通じて避難所生活に必要なものを把握していただき、避難所での生活をイメージしていただくことが狙いです。

-宿泊体験など市民参加型の取り組みは市民にどのように発信されているのでしょうか。

小野副市長:毎月発行している市民だよりの中でアナウンスして認知してもらえるように活動しています。あとは各行政区長さんを通してのご案内、最近ではLINEやSNSを通じたご案内もおこなっています。

鹿又課長:新聞各社やテレビ局と災害協定を結ばせていただいており、宿泊体験への新聞記者の参加やテレビ局に取材をしていただきました。さまざまなメディアを活用して広く情報発信をおこなっています。

-宿泊体験に対する市民からの反響はいかがでしたか。

鹿又課長:ご高齢の方から乳幼児まで様々な年齢層の方にご参加いただき、非常に好評でした。ただ炊き出しの際に一般的なカセットコンロを使用したのですが、煮炊きを終えるまでにかなり時間がかかってしまった。本日紹介いただいた御社の高火力のコンロ(K-8A)などがあればよかったと思います。運用面でもそういった反省点が見つかるということもあり、非常にいい取り組みになっていると思います。

-学生にもボランティアとして参加していただいたとか。

鎌田部長:地元の船引高校では、生徒と東日本大震災の被災者の方との交流を通じて地域のリーダーを育てるというアクティブリーダープロジェクトという取り組みをおこなっています。プロジェクトに参加している生徒さんにもボランティアとして協力していただきました。

いつか田村市の
全市民が参加する
防災訓練を開催したい

-他におこなっている防災の取り組みはありますでしょうか。

鎌田部長:毎年、10月に「ふれあい防災202X」と題して消防や様々な防災体験をしていただけるイベントを開催しています。今年は天候に恵まれなかったにも関わらず、約1,000人の方にお越しいただきました。

-イベントの中ではどういった催しをされたんでしょうか。

白石市長:参加型のおにぎり手作り体験・試食会などをおこないました。お米は自衛隊の方に炊いていただいて。非常に好評でしたね。将来的にはより多くの方にご参加いただければと思います。様々なイベントや取り組みを通じて徐々に防災への機運を高めていきたいと思っています。

-ありがとうございます。それでは最後に今後の目標をお聞かせいただけますか。

白石市長:いつか田村市の全市民が参加する防災訓練を開催したいと思っています。現在は各地区ごとに自主防災組織を立ち上げて組織構造、防災用備品を整えながら、ひとりひとりの意識を徐々に高めているところです。しかし練習していないことを本番ではできません。自主防災組織を通じて全市民が防災訓練に参加して、いざというときに一丸で対応できる態勢を整えていければと思っています。
 また田村市は磐越自動車道が通っており、東北自動車道も近くで、実は交通の要衝地なんです。是非メーカー様には物流の拠点として倉庫・配送センターなどの立地を検討していただければと思います。トヨトミさんも是非ストーブなどの出荷に係る東北の拠点として、田村市を活用していただければ(笑)。


白石市長の襟にはクワガタを模したSDGsのラベルピンが

 今回は田村市の皆様にお話をお伺いしました。2011年の東日本大震災では田村市でも多くの方が避難生活を余儀なくされたそうです。そんな苦しい時間を経た田村市だからこそ、あらゆる場面を想定した訓練内容、また防災用品の準備を考えているのだということがインタビューから伺えました。そうした知見をもとに防災用品として選ばれたストーブがトヨトミの手回し点火ストーブ「RS-G30N」だったことを大変光栄に思います。

 そんな田村市で今注目されているのが「昆虫」。1991年に開園した昆虫のテーマパーク「ムシムシランド」は「日本で唯一の虫の楽園」を謳っており、自然の中でカブトムシと触れ合える昆虫のテーマパークです。東日本大震災後は閉園期間などもあり来場者数が落ち込みましたが、近年は再興が進んでおり、2023年7月には、様々なカブトムシと実際に触れ合える「カブトムシドーム」や国内外の昆虫を観察できる「昆虫館」が新築移転され、東日本大震災発生後最多の来場者数となりました。同時に市の観光交流課にバーチャルで「昆虫課」を新設。まさに「昆虫の聖地 田村市」を全国に発信し注目を集めています。

 豊かな自然と風土、そして深い歴史を持つ田村市。皆様もぜひ足を運んでください。

実際に田村市の倉庫に備蓄された手回し点火ストーブRS-G30N

ご紹介したストーブ

RS-G30N(W)
乾電池不要の手回し点火ストーブ「ぐるんPa」。
防災用にも日常使いにも。
https://www.toyotomi.jp/products/heating/reflective-oil-heater/batteryless-reflective/rs-g30n


田村市関連URL

福島県田村市ホームページ
https://www.city.tamura.lg.jp/
日本で唯一の虫の楽園「ムシムシランド」
https://mushimushiland.com/


※本記事に掲載の情報は2024年4月時点のものです。


photo & text / gambe
interview / nakamura


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