トヨトミが2022年9月に送り出した新シリーズ『SEASON STOVE(シーズンストーブ)』。毎年テーマを変えながら発売するその年限りの限定モデルです。2022年のテーマは『アメリカンダイナー』。これまでにはない特徴的なカラーやデザインが大きな反響を呼びました。
しかしあまりに突然の登場で“結局シーズンストーブってなんなの?”と思っている方も多いのではないでしょうか。今回はあらためてシーズンストーブ誕生の経緯やコンセプトに迫っていきます。
発案者に聞くのが一番わかりやすいと思ったので、直接聞いてみました。話を聞いたのは商品企画室のチーフデザイナーYさんです。
-シーズンストーブ誕生の経緯を教えていただけますか?
Yさん:もともと1年限りで終わるものって面白いなって思ってたんです。他のメーカーでも毎年テーマが変わるっていうシリーズを10年以上やっているところがあって。自由な発想で商品をデザインできるし、これまでにない挑戦的なこともできるからいいなあって。
-1年限りという限定感もありますね。
Yさん:そうですね。あと新しい商品を出して一番大変なのって、多分ブランドの維持だと思うんです。インパクトが強いものって一瞬の輝きはすごいんだけど、ずっとその鮮烈な印象を持続させて長期間売り続けるのは難しい。だったらいっそ逆に毎年テーマを変えて、毎年違うインパクトを与え続けるような商品の方がユーザーにとっても作り手にとっても面白いんじゃないかって思ったんですね。
-その年で終わるテーマだからこそチャレンジできる。
Yさん:尖ったデザインのストーブを求める人って意外と多いと思うんですよ。石油ストーブって昔は生活必需品だったけど、今は趣味嗜好品みたいになってきている。だからこそこういうストーブもあっていいと思うんですね。刺さる人には刺さるみたいな。
-ユーザーにとってもそうですけど、作り手にとっても楽しいシリーズですよね。
Yさん:そうですね。今までになかったこういうストーブがあることで、それを起点に新しいPRができたり、また別のアイディアが生まれたり、違う業界との接点が生まれたりする。会社としてもそういう良いきっかけを作ってくれるシリーズになると思ったんです。
-そして生まれたのが初代シーズンストーブの『アメリカンダイナー』。
Yさん:アメリカンダイナーに関しては、もともとのアイディアは僕じゃないんです。この企画が生まれる前に販促企画課のSくんと話しているときに『イエローのストーブを作ってほしい』っていうことを雑談で話していて。
-たしかに当時のSさんは黄色いものにハマっていたような覚えがあります。
Yさん:そう。そのことが頭の中にあるときに、商品企画室のメンバーと話していて『ハインツのあのケチャップとマスタードの見せ方っていいよね』っていう話題が出たんです。世界観がわかりやすくて見た目のインパクトもある。それで『あ、このコンセプトでレッドとイエロー作ったらちょうどいいし面白いじゃん』って思ったんです。だから元はそのSくんのアイディアを自分が面白いと思う形に落としこんだような感じです。
-最後にこれからのシーズンストーブについて聞かせてください。これからどんな風になっていったら面白いと思いますか?
Yさん:そうですねえ。やっぱりインパクトってところだけじゃなくて、たくさんのファンを作れたらもっと面白いことになっていくんじゃないかと思います。GEAR MISSION(※)も最初は社内で『なんだこれ』っていうような声が多かったんですよ。でも結果的に多くのユーザーの方にファンになってもらえたから、社内の評価も高まってたくさんの施策ができた。だからやっぱりたくさん売れるようになったらいいなって思います。今年まではシーズンストーブを浸透させる時期。3年目にはどかんと行けたらいいですね。
※『無骨なアウトドアライフスタイル』をコンセプトに、ストーブを中心に様々なアイテムを提案するトヨトミのブランド。Yさんの発案から生まれたシリーズで、現在も継続して新たな商品開発を続けている。
間もなく発表される(?)2023年のシーズンストーブ。発表をお楽しみに!!
※本記事に掲載の情報は2023年8月時点のものです。
※現在「アメリカンダイナー」ストーブは販売終了しております。
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